アプリケーションの開発ではさまざまな言語が必要になり、開発会社によっても強みのある言語も異なります。したがって、アプリケーションの開発を他社に外注する場合において、開発言語に関する最低限の理解が求められます。そこで今回は、アプリケーション 開発で使われる主要な言語を一通り解説します。アプリケーションの開発を外注する際の参考にしてみてください。
Webアプリを開発するなら
そもそもWebアプリケーションとは、インターネットを利用するときに使うブラウザで動作するアプリケーションを指します。ブラウザからログインできるフリーメールサービスや、ブラウザを通してコミュニケーションできるチャットサービスなどがよい例でしょう。このようなWebアプリケーション開発を行なう際に必要な言語を確認してみましょう。
Webアプリ開発の言語
Webアプリケーション開発の言語はフロント言語とバックエンド言語に分かれます。
まず、フロントエンド言語とは、Webアプリケーションを利用するときにユーザーが視認できる部分を構築する言語です。具体的には、サイトの構成を担うHTML、色やフォントなどを整えるCSSが挙げられます。また、画面のスクロールに応じて背景のデザインを変化させるのにJavaScriptが使われます。
その一方で、バックエンド言語とは、Webアプリケーションを利用するときにユーザーが視認できない部分を構築する言語です。ショッピングサイトを作るのに役立つRubyや、ログイン認証を実現できるPHP、機械学習のアプリケーション開発に便利なPython、Twitterに使われているJava、Googleが開発したGoなどが挙げられます。
Windowsアプリを開発するなら
スマートフォンやパソコンにインストールして利用するアプリケーションは、ネイティブアプリケーションと言われており、ネイティブアプリケーションのうちWindowsで使用するアプリケーションをWindowsアプリケーションと呼びます。ここからはWindowsアプリケーションを開発する際の言語を解説します。
Windowsアプリ開発の言語
Windowsアプリケーション開発に必要な言語にはさまざまな種類があります。
例えば、Microsoftが開発したプログラミング言語であるVisual Basicが挙げられます。
また、特定のハードや用途に限定されずに利用できるC言語や、C言語を拡張した言語であり習得難易度が高いC++、Windowsに特化したC#なども開発する際に利用可能です。
なお、C++やC♯などの言語はASP.NFTに対応しています。
ASP.NFTは、Microsoftが提供しているWebアプリの開発フレームワーク群です。ASPはActive Server Pagesの略であり、Webページを動的に作成する技術のことを指します。
そのほかのWindowsアプリケーション開発の言語としてJavaも知られています。世界的にもっとも多く利用されている言語であり、Webアプリケーション開発に用いられています。OSに依存せずに使える言語であってシェア率も高いことから、初心者向けの参考書や学習サービスが充実しており、文法を学びやすい言語だと言えるでしょう。
Androidアプリを開発するなら
Androidアプリケーションとは、Androidのスマートフォンで動作するアプリケーションです。アプリケーションはGoogle Play Storeからダウンロードできます。次に、Androidアプリケーションを開発するときの言語について確認してみましょう。
Androidアプリ開発の言語
Androidアプリケーション開発の言語として代表的なのがJavaです。知名度や汎用性が高い言語であるため、WindowsアプリケーションだけでなくAndroidアプリケーションの開発でも用いられています。
近年では使用頻度が減少傾向にあります。ほかのプログラミング言語の使用率が伸びてきているためです。しかし、Javaで開発されたアプリケーションはまだ残っており、Java言語による保守が必要だと考えられています。
2011年に登場した比較的新しい言語としてKotlinもAndroidアプリケーション開発の言語です。Google社からAndroidアプリケーション開発の言語として公式認定されているのが最大の特徴だと言えます。
Javaを簡潔かつ安全に利用できるように改良が加えられていて、Javaよりも記述するコード数が少なくて済む傾向にあります。文法はJavaに近いので、Javaを習得している方であればスムーズに学べるでしょう。
今後のAndroidアプリケーション開発では、JavaよりもKotlinが主流になっていくという見方も されています。
iOSアプリを開発するなら
Android向けだけでなく、iPhone向けのアプリケーションもあります。iOSアプリケーションです。ブランド力が高いアプリケーションであることから、iOSアプリケーションの開発を検討している方も多いでしょう。iOSアプリケーション開発の言語について解説します。
iOSアプリ開発の言語
iOSアプリケーションの開発言語として代表的なのがSwiftです。Apple社が開発した比較的新しいプログラミング言語として知られており、iPhoneやMac、Apple TV、Apple Watchなどに関するアプリケーション開発で利用されています。
また、無償で一般公開されているオープンソース言語であり、アイデア次第で画期的なアプリケーションを作成可能です。
Objective-Cは1980年はじめにOS用のプログラミング言語として開発された言語です。C言語をベースにしており、C言語で記述されたプログラムは、Objective-Cの処理系でも有効です。
初期のiOSアプリケーションのほとんどが、Objective-Cで開発されていました。しかし現在は、Objective-Cの役割がSwiftに譲られつつあります。
アプリケーション開発会社の言語力どう評価する?
SIerにアプリケーション開発を発注する場合、SIerが持つ対応言語の種類や技術力を見極めなくてはなりません。見極める方法は、資格取得者の数を見ることです。
有名なのがITエンジニアの登竜門である基本情報技術者試験です。基本情報技術者試験の午後試験では、プログラミング言語に関する問題が選択式で出題されています。C言語やJava、Pythonなどが対象言語です。
プログラミングのコードを読解するためのアルゴリズムについての理解が求められる試験なので、資格取得者には一定のプログラミングスキルがあることがわかります。
また、言語に特化した資格もあります。例えばPythonの場合は、Pythonエンジニア認定試験があります。この資格を取得することで、Pythonにおけるデータ構造やエラー、入出力、標準ライブラリなどについて、幅広い専門知識があることの証明になるのです。
例えばSIerの一つである「APCommunications」は、Pythonに関して70名以上の認定エンジニア資格者を有しており、多くの顧客から確かな信頼を得ています。同社は、大手通信事業者に対して、サービス利用者へのアラート通報やレポート業務を自動化するプログラムなどを、Pythonをベースとして開発・提供しています。
このように、開発言語による具体的な実績まで確認すると、アプリケーション開発企業の能力をより正確に把握可能となるでしょう。
まとめ
アプリケーションの開発言語について開発対象の種類に分けて解説しました。開発言語にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なっていることに、驚いた方もいたのではないでしょうか。
WebアプリケーションやOSなどによって利用されている言語が違うことも注目すべきポイントでした。今回紹介した内容を参考に、自社で作成したいアプリケーションに必要な開発言語を精査して、外注先を選んでみてください。
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